こんにちは、ライターの佐々木ののかです!

突然ですが、皆さんはネットゲームをしたことがありますか?

わたしはありません。何ならゲームもマンガもギャンブルも一切しません。なぜなら絶対にハマるから。

ハマりやすく、しかも一度ハマったらやめられない自分の体質を熟知しているので、楽しそうなものからは距離をとって生きてきたわたし。しかし、今回なんとネットゲーム「マビノギ」で知り合い、婚約にまで至ったカップルがいるというので、インタビューさせてもらうことにしました。

今回お話を伺ったのは、プレイ歴11年 のレアさん(左)・うさぎさん(右)カップル。お二人はどんなきっかけで知り合い、どのように愛を育んでいったのでしょうか。お互いへの、そしてマビノギへの愛を語ってもらいました。

■ 「細部まで作り込まれた圧倒的な世界観が新しかった」

ののか「まずは、マビノギを始めた理由について聞かせてもらっても良いですか?」

レアさん(以下、レア) 「元々、ネクソンさんのゲームを転々としていて、そのうちの1つとしてマビノギも始めました。当時、小学校5年生でした」

ののか「若い!(笑) うさぎさんはどうですか?」

うさぎさん(以下、うさぎ) 「僕もネクソンさんのゲームを一通りやり込んでいたので、その延長で始めました。僕、新作は真っ先に試してクリアをしてwikiに書き込みをするのを楽しんでいる廃ゲーマーで(笑)。マビノギが出たときも、"誰よりも早くクリアしてwikiに書いてやろう"というモチベーションから始めました」

ののか「すごい熱量ですね(笑)。当時からマビノギはネットゲーム業界でも話題だったんですか?」

うさぎ 「そうですね。マビノギが一番画期的だったのは、3Dになって視点を回せるようになったことでしょうね。夜空が見られたり、海を見下ろせたりすることに感動して、戦うことも忘れて海でぼーっと過ごす日もありました。」

レア 「世界観が圧倒的だったよね。あとはお洋服のパーツや色が細かく選べて、他のゲームみたいに他のユーザーと被ることが少ないのも新しかったなぁ」

うさぎ 「レアちゃんにはけっこう貢がされたよね~。お洋服とか染色パーツとか」

レア 「別に"買って"って言ってないよ。"欲しい"って言っただけだし」

うさぎ 「そんなん言われたら買っちゃうよ~」

ののか 「ごちそうさまです」

■ 出会いは「雪山」、ラブストーリーは「恋咲島」で

ののか 「そんなお二人は、最初どこで出会ったんですか?」

うさぎ 「雪山です。ゲームの中の雪山に彼女が埋もれているところを僕が助けたんです」

レア 「わたしは全然覚えてないんですけどね(笑)」

ののか 「覚えててください(笑)。その後、すぐに付き合うことに?」

うさぎ 「いえ、チャットはたまにしていたんですけど、他のフレンドと同じような感じでした。知り合って1~2年間はゆるく繋がっていた感じです」

レア 「本当に色々話しましたね。子どもの頃の「相談室」がそのまま結婚相手になっちゃった感じだから、気まずいこともあるんですけど(笑)」

ののか 「最初にリアルで会われたのはいつですか?」

うさぎ 「5周年記念のオフラインイベントで初めて会いました。でも、そのときも何もなかったんですよ」

レア 「そもそもわたしが当時15歳だったので、10歳も上のお兄さんと付き合うなんて、普通に犯罪ですしね(笑)」

ののか 「確かに(笑)。そんな2人の恋が盛り上がった「きっかけ」は、何だったんでしょう?」

うさぎ 「『恋咲島』ですね。不定期イベントの1つで、キャラカップルが1つの島で色々なミッションをクリアして長く過ごすと、好感度が上がっていくんです。100%になると、2人で空を飛べるのが魅力的で」

レア 「好感度を上げるために、2人で極力時間を合わせて、できるだけ一緒にログインしている時間を増やすようにしていました」

ののか 「へぇ~、楽しそう! だから2人の仲が深まったんですね」

ののか 「あれ、どうしたんですか?」

うさぎ 「あの、恥ずかしいお話なんですが、僕は当時付き合っていた彼女にフラれたばかりで、この子にすごく励ましてもらった経緯があって……。恋咲島の相乗効果もあって、好きになってしまったんです。好感度が100%に到達してクリアして、疎遠になるのが嫌で、最後のほうは好感度95%の状態で3日間くらいログインしませんでしたからね」

ののか 「甘酸っぱすぎでしょ(笑)」

レア 「ほんと(笑)。当時は"何でログインしないんだろう"って不思議でしたけど。あの恋咲島があったから今があるので、マビノギさまさまですよね」

うさぎ 「いや~、ほんと懐かしいよね。キャハハクッキー食べたり、クレイジーチョコボール食べたりさぁ~。楽しかったなぁ」

ののか 「ほんとに楽しそう……。何かネトゲ、ハマりそうだな……」

■ マビノギの中でも外でも戦闘モード? 2人の挙式と同棲生活

ののか 「お二人は挙式の予定はあるんですか?」

レア 「マビノギの中で結婚式を挙げたので、リアルでは挙げなくていいかなって思ってるんですよね。あ、今日持ってきたんです」

うさぎ 「僕が普段使っているキャラは女の子なんですが、結婚式を挙げるために、わざわざ新しいキャラを作ったんですよ(笑)。最近は同性婚もできるようになったみたいなので、改めてもう1回、結婚式をしたいですね。次の結婚式は、人をたくさん呼ぶ?」

レア 「うーん、どっちでもいいかな?」

ののか 「温度差……結婚生活、大丈夫ですか?…(笑)」

レア 「(笑)。まぁでも、昔は指輪を交換するだけだったんですけど、最近は養子縁組ができたりとか、ファミリーの家訓が作れたりとか、結婚してできることも増えてきて面白いですよね」

ののか 「そんなことできるんだ! もはや現実の世界ですね! リアルでの同棲生活はどうですか?」

レア 「仲良くやってますよ。あ、でも、マビノギをしすぎて家事を全然やってくれなくて怒ることはあります」

うさぎ 「ごめんなさい、気を付けます……」

レア 「許す」

ののか 「……何かいいなぁ(笑)。」

■ 飽きない理由は「ふるさと」にあり? マビノギを愛し続けられる理由とは

ののか 「一緒にマビノギをすることもありますか?」

うさぎ 「はい。最近は同じギルドに入って戦うこともできるようになったので、前よりも楽しくなりました。」

レア 「そうそう。戦闘中にこの人が席を立ったときは『今、○○って言ってます」って私が代わりにチャットを打つこともあって。リアルとゲームの中のことが混同して、頭の中が忙しいです(笑)」

ののか 「マビノギのない生活って考えられます?」

ふたり 「考えられません!」

ののか 「どうしよう、麻薬だ」

ののか 「でも、11年もプレイしていたら正直飽きないですか?」

うさぎ 「それが飽きないんですよ。ダンジョンが定期的にリニューアルするので、いつまでも楽しめるっていうか。それで僕、わざわざ新キャラ作って遊び直したこともありますからね(笑)。プレイ歴が違う人も一緒に遊べるのも、コミュニティが広がるきっかけになって良かったなって。」

レアクエストを難易度別に分類してくれたのも良かったですね。しばらくゲームをしていないと、どこから手をつけていいかわからなくなっちゃうので、淡々と進められるようにしてもらえたのはありがたかったです」

ののか 「他のゲームに"浮気"する気も起きず?」

うさぎ 「色んなゲームを攻略したいので、新しく出たゲームはとりあえずやってみるんです。でも結局、戻ってきちゃうんですよね。ホッとする」

レアふるさと的な世界観はありますよね。年明けにみんなでどこかの村に集まって、カウントダウン花火を打ち上げたこともありました。リアルではみんな実家からアクセスしているんですけど(笑)」

ののか 「もはや親戚じゃないですか(笑)」

レア 「ほんとに(笑)。ずっと続いてほしいなぁ」

うさぎ 「マビノギは大丈夫でしょう」

ののか 「すごい信頼! お子さんが生まれたとしたら、マビノギを教えたいですか?」

うさぎ 「2人が出会ったきっかけだしね。僕は教えたいけど……」

レア 「節度を守ってね」

うさぎ 「何だか僕が言われている気がする……(笑)」

■ さいごに

マビノギのスタートとともに10年以上かけて作ってきた関係性。お二人の絆も、マビノギへの愛も、簡単に壊れることはなさそうですね。今後は、マビノギDNAを受け継いだ"サラブレッド"がギルドを率いていくかもしれません。

……それにしても、完全にマビノギにハマって仕事が手につかなくなる予感しかしません。だから近づかないようにしていたのに。お先真っ暗ネトゲ沼です。

ともあれ「これからもずっと続いてほしい"ふるさと"のような場所」として愛されてきたマビノギ。

インタビューを通して、その理由が分かった気がしました。

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■ おまけ記事

うさぎ 「あ、そういえば、マビノギをするために、PCのスペックを上げてめちゃくちゃ最高な環境を整えたんですよ」

ののか 「え~! すごい! ちなみにおいくら万円くらいなんですか?」

うさぎ 「35万円」

ののか 「やっぱりマビノギへの愛が偉大すぎた……」

マビノギ

ケルト神話をモチーフとしたファンタジーな世界観が魅力の名作ゲーム!
絵師さんにも人気のマビノギが長年ファンに愛され続ける理由は、キャラクターのかわいさだけではなく、プレイヤーが「スキル」を取得し、転生時には「才能」を選択しながら、自分の分身となるキャラクターを成長させられるところ。
戦闘を楽しむだけの単純なRPGゲームに飽きたら、マビノギへ。