こんにちは、ライターの直(ちょく)です。
趣味はインターネット、仕事もインターネット。もはやインターネットに生かされており、インターネット様には足を向けて寝れません。

僕が子供のころ(15〜20年くらい前)にもチャットやメッセンジャーがありましたが、当時はコアなユーザーしか使っておらず、オンラインでの知らない人との交流は、今ほど流行っていませんでした。

しかし、昨今ではネットゲームが普及した事によって、オンライン・オフライン問わず、知らない人との交流がより身近になったように思います。
僕はオフ会の経験もなければ、ネットゲームもやったことがないので未知の世界の話に聞こえるのですが、いわゆる「オフ会」がきっかけで結ばれるカップルも珍しくないようです。

そこで今回は、オンラインゲーム『マビノギ』がきっかけでカップルになった神戸さん(仮名・20代・男性)と天王寺さん(仮名・20代・女性)に、ネットゲームでの出会いについてお話を聞いてみたいと思います! お二人はプレイ歴8年目のヘビーユーザー。ネットでの出会いとオンラインゲームの魅力を存分に教えてくれそう!

■ゴールがない?ずっと続けられるマビノギ

直 「そもそも僕はマビノギをやったことがないんですが、8年もやってるってすごいですよね?
何でそんなに長く続けられるんですか……?」

神戸 「人によって感じる魅力は違ってくると思うんですが、一番の理由は、レベルの上限がないことじゃないでしょうか?
転生を繰り返していく、積み重ねのゲームなので」

「レベルの上限がない……?」
直 「じゃあ、8年もやっているお二人って、どのくらいのレベルなんですか? もしかして2000とかまでいってる??」

神戸 「僕は累積レベルで12000くらい
天王寺「私はレベル4000くらい

直 「なにそれ……ドラ〇エだったらラスボスでも一撃のレベルじゃないですか」

直 「転生』ってのは、どんなものなんですか?」

神戸 「転生は、スキルとかを引き継いで、またゲームスタート時から始められるシステムです。マビノギはアップデートも多いので、何度転生しても、やり込み要素がたくさんあるんですよ」

直 「なるほど、RPGの定番『強くてニューゲーム』を、毎回いろんなスキル育てながらやるイメージか。1回目のプレイで苦戦した敵を瞬殺できる爽快感にハマった覚えがあります」

神戸 「無限にレベルが上がるし、転生できちゃうから、ある意味ゴールがないんです。だからいつまでも続けられるんですよ」
天王寺「あと、戦闘以外でもやりこみ要素が多いからですかね。私はアバターのお洋服を作ったり、料理したりする時間を楽しんでるので、戦闘はせず、ほのぼの重視でプレイしています」

直 「え、このテのゲームで戦闘しないって、アリなんですか?」

二人 「「アリです」」

直 「じゃあ、『二人で一緒に戦いに行こう!』とかないんですか……?例えば神戸さんが天王寺さんを敵の攻撃からかばって、天王寺さんが神戸さんを回復するとか、ゲームでのカップルの醍醐味って、そういう感じだと思ってたんですけど」

神戸 「最近は、一緒に戦闘には行かないですね」
天王寺「もうレベルの差が開きすぎちゃったので、行かないですね……。そもそも、私があまり戦闘を好まないんですよね。
オシャレが好きなので」

直 「みんな一緒に戦ってるような世界だと思ってました。意外だ」

■ゲーム上での出会い、オフラインで会う

直 「お二人はプレイ歴8年なんですよね。最初にあったのはいつなんですか?」

神戸 「割と最初の方に出会ったよね?」
天王寺「うん。マビノギを始めた時期がほぼ同じだったので、まだレベルにも差がなかったんです。なので、ゲーム内の友人の紹介で出会いました」

直 「ゲームとはいえ友人の紹介で出会うって、何かリアルと一緒だな……。初めてオフラインで会ったのは、何年目からですか?」

神戸 「オンラインで出会ってから3、4年後くらいかな……?」
天王寺「うん、それくらい」

直 「恋人関係になったのは?」

神戸 「リアルで出会ってから2年くらい後ですね」

直 「結構経ってるんですね。そもそも何で会うことになったんです?」

神戸 「住んでるところが同じ関東圏で、その気になれば会えるということがわかって。それで、なんとなくです」

直 「なんとなく?」

お二人 「「うん、なんとなく」」

直 「なんとなくで会えちゃう世界があることを初めて知ったな」
直 「実際に会ってみて、どう思いました? ゲーム上とリアルのギャップとか感じましたか?」

神戸 「自分は特になかったですね」
天王寺「そうですね。私も特に……あ、いや、どうだったかな(笑)」

直 「『とんでもなく予想外の容姿だったから無視して帰った』とかも、ありえそうなのに、意外とすんなりいけちゃうんですね」

神戸 「ゲーム内で出会ってからかなり時間が経っていたし、出会い目的でゲームしてるわけじゃないのはお互いわかっていたので、容姿とかにそこまでこだわりがなかったんじゃないですかね?」

直 「そうかあ。もっとライトな感覚なんですね。オンラインで知り合った人と二人で会うとか、全部やましい気持ちがあると思ってました」

神戸 「偏見がすごい……(笑)」

■ゲーム上でのお二人

直 「でも、最初に直接会うってなったとき、緊張しませんでしたか? 特に女性だと多少なりとも身構えるというか……」

天王寺「そうですね。やはり緊張したんですけど……男女の関係として会うというより、同じマビノギのプレイヤーとして会うって感じだったので。変な緊張はなかったです」
神戸 「僕も緊張しませんでした」
天王寺「それに当時、神戸は他の人と『マビ婚』してたもんね?」
神戸 「あぁ、そうだったね」

直 「しれっと新しい単語入れてきた」

天王寺「『マビ婚』は、マビノギ内でプレイヤー同士が結婚することです」

「結婚までできるんですか……!?」

天王寺「そうです。現実の生活でできることは、大体マビノギ内でもできますよ」

直 「まさにほのぼの系か……。でも、おふたりはリアルで出会う前に、ゲーム内でお互いを意識することとか、なかったんですか?」

天王寺「あ、そういう意味では、一緒に戦いに出たとき、彼がよく守ってくれてるなあとは思ってましたよ

直 「おぉ、守ってくれていたと! 神戸さんはやっぱり意識してたんですか?!」

神戸 「いえ、全然」

直 「全然かあ……」

神戸 「僕がもともと、防御を得意とするプレイスタイルだったんですよね」

直 「なんですかそのプレイスタイル」

天王寺「マビノギはスキルがたくさんありますが、彼はその中でも特殊なプレイスタイルを選択してましたね」

直 「全然わからなくなってきた。どんなスキルがあるんですか?」

神戸 「いろいろあるんですけど、僕は突進が好きですね。その名の通り、相手に突っ込む攻撃なんですが、盾を持ってないと出来ないんですよ」

直 「なんだそれ」

天王寺「あ、補足するとジャイアントっていう種族は盾がなくても突進はできるんです。人間とエルフが盾がないと突進できないのです」

直 「だからなんなんだそれ」

知らない単語が多すぎて全くついていけない。
直 「一応聞きますけど、天王寺さんはどんなプレイスタイルなんですか?」

天王寺「昔は魔法使いを目指していたんですが、今はもう彼とレベルの差がついちゃったので戦闘には行かないんですよ。布を作ったり、服を作ったり、料理をしたりしてます。」

直 「『料理』って言っても、ボタン1回押せばすぐできちゃう感じでしょ……?ハマり要素とかあるんですか……?」

天王寺「いえ、ちゃんと鶏から卵とって、火のあるところでお鍋とお玉を持って作ります

メチャクチャ本格的だった。
直 「その料理ってどうするんですか?」

天王寺「食べるとステータスが上がります」

直 「おぉ、じゃあ天王寺さんが作った料理を、神戸さんが食べるんですね!」

神戸 「いや、食べないですね」

直 「食べないんだ」

神戸 「えぇ、太るので……

「太るの?!」

神戸 「まぁ隠しステータスみたいなものですけどね」

天王寺「あと、私は自分で作った料理を露店で販売したりしてます」

直 「販売もできるのか……もはや何でもアリだな……。ちなみに、リアルでは神戸さんに手料理を振舞うんですか?

天王寺「あ、いえ、リアルだと料理が苦手なんです」
神戸 「どっちかっていったら、リアルでは僕が作りますね」

「リアルでは逆なのか」

■マビノギはみんなの「実家」

直 「いろいろ聞いてみて、マビノギはやり込み要素が高いことと、なんでもできちゃうところが魅力のゲームなのかなと思ったのですが……」

神戸 「はい」

「ぶっちゃけ他のゲームに浮気したりしないんですか?」

神戸 「しますよ」
天王寺「うん、する」

直 「あれ、割と普通にするんだ?」

神戸 「僕もそうですけど、他のユーザーもやっぱり新しいゲームが出たら一度マビノギを離れることがあります」

直 「それでもまた、みんなマビノギに戻ってくるんですね?」

神戸 「そうですね、復帰される方は多いです。他のゲームもしたりしますが、結局マビノギに戻ってくるんですよ。マビノギには、やることが残ってるので

直(すごい使命感だな……)

神戸 「いろいろアップデートされて新しい要素も出てくるし、いつ戻ってきてもやる事があるんですよね」
天王寺「みんなマビノギのことを"実家"と呼んでいます」

直 「実家?!」

神戸 「実家に帰る、とか言いますね」

直 「どんだけ居心地いいんだ、マビノギ……」

天王寺「『マビノギ英雄伝』っていう派生ゲームもあるんですが、それは"親戚の家"と呼んでいます」

直 「例えが身近すぎるでしょ。マビノギ、本当にみんなに愛されてるんですね……

神戸 「あれ? 何かいい感じでまとめようとしてます?」

「そんなことないです」

■最後に

今回、マビノギがきっかけで出会った神戸さんと天王寺さんとお話させて頂きました。今でも二人でデートしてるときに一緒にマビノギをプレイするなど、仲良しなお二人。

お二人のように古株のユーザーもいますが、最近では転生システムなどのアップデートにより、ちゃんとやり込めば古株の人たちとも対等にプレイする事もできるそう。もちろん、戦い以外でも楽しめるのがマビノギの良いところ。

ユーザーから実家と呼ばれるほど愛されてるマビノギ、何だか僕もやりたくなってきた。

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直 「そういえば、お二人はもうすぐリアルで結婚されるって聞いたんですけど、今後の目標って、何かありますか」

神戸・天王寺 「目標かあ……」

直 「何かありません?『週に1回は二人で料理をする』とか」

神戸 「……『欲しい装備を作る』かな」
天王寺「『※勤勉王になる』ですね」 ※勤勉王=マビノギ内でアルバイトをたくさんするとなれる

直 「リアルでの目標どこいったの?!?!」

マビノギ

ケルト神話をモチーフとしたファンタジーな世界観が魅力の名作ゲーム!
絵師さんにも人気のマビノギが長年ファンに愛され続ける理由は、キャラクターのかわいさだけではなく、プレイヤーが「スキル」を取得し、転生時には「才能」を選択しながら、自分の分身となるキャラクターを成長させられるところ。
戦闘を楽しむだけの単純なRPGゲームに飽きたら、マビノギへ。